
保育園はブラックな仕事と言われがち。
書類、保育準備、行事の準備、おたよりの作成・・・これは、子どもと向き合っていない時間にやるのだから、どうやって時間をつくるのか?
子どもを見るのが仕事とは言え、保育士の仕事は多岐に渡りたくさん。
休憩が書類の時間、できなければ持ち帰って書類をやる。そりゃ保育園はブラックと言われるよね。
だからこそ、ブラックな保育園を選ばないように保育士歴25年以上のおちゃぷが、ブラック園の見分け方14選を伝えます。
当てはまっていたら要注意!!
自分の勤める保育園はブラックなのか、しっかり見極めて体を壊さず楽しく保育士ライフを送りましょ!!
おちゃぷ保育士歴27年。長年見てきた保育士生活で、ブラックな園を見極めます!そして、今は副園長として、保育園の内部も知り得ているので、保育園の内部情報もお伝えします!
ブラック園とは?
ブラックとは、労働が劣悪な状態
保育士にとって、心身ともに過酷な労働環境・待遇な保育園。
劣悪な状態とは?その兆候を14にまとめてみました。
求人情報を見るとブラック園かわかりやすい
いつも求人情報に記載されている保育園はブラック
求人情報にいつも載っている保育園は、職員の入れ替わりが多い。
求人情報をいつ見ても記載されているということは、すぐに誰かが退職をしている。または求人をかけても人が見つからないということ。だから、働きにくい環境、ブラックな園と言える。
アットホームをアピールしている保育園
アットホームな保育園ってどのような保育園?
具体的に良いところや特徴がないから、アットホームという言葉を使って記載することが多い。
1 労働時間が長い、サービス残業が常である
保育士の仕事に終わりはない。それは、真面目に一生懸命子どもたちと向き合えば向き合うほど終わらない。
正直、休憩という言葉は保育園にはなく、休憩時間は子どもから離れられるということになりがち。だから、この休憩時間に多くの保育士は事務仕事を行う。また、園長や副園長に報告や相談をする時間に充てています。
なぜ休憩時間に事務仕事をするのか?子どもたちから離れている時間に事務仕事をやらないと、事務仕事をやる時がないから。
その休憩時間でさえ、どこかで子どもが怪我をした、体調を崩したなどがあれば手伝いに入るのだから、本当の意味でも保育士に休憩はないようなもの。
でも、子どもと離れられる時間があるということは、事務仕事ができる時間なので、子どもから離れられない時間がないのはブラックな園。休憩時間に事務仕事ができないのだから、時間外で行うのか、家に持ち帰るのか。その2択になるのです。
ホワイトな園は休憩時間とは別に、書類や作業の時間をくれます。そうすることで、休憩時間は本当の自分の時間になるから。事務仕事や作業時間が別にあるのかどうかも重要なポイントです。



保育士って仕事が多いけど、
ブラックだから仕事が多い?
私の効率が悪いだけかなぁ?



仕事がこなせないのは仕事量か自分の手際の良さか
確認をしてみよう!
仕事量が多いのか、やり方がよくないのか、見極め方のポイント!
- 書類に意味があるのかわからないものがある。(監査を行っている園は、監査で提出する書類以外で無駄なものがある)
- 周りの職員と比べて、明らかに仕事が終わるのが遅い
書類に意味があるのかわからないものが多いのは、無駄。
監査を受けている保育園では、監査で必要な書類というものがあります。
これは、子どもの健全な成長と発達を促すための指導計画。安全と今後の事故防止のための病気や怪我の発生状況やヒヤリハット案件、自主点検や室内安全点検、遊具点検。地域や保護者に保育園のことを伝えるお便り。さまざまな用途で必須となります。
しかし、二度手間になっている書類や、やることに意味がない書類は、仕事量を増やすだけ。
無駄が多いのであれば、ブラック園です。
一方、周りの同僚がさほど仕事に追われていないのに、自分だけがなかなか終わらないのであれば、手際よく仕事ができていないのかも。



今、副園長の立場から現場の保育士を見ていると、
要領よく仕事をこなす人と、無駄な作業が多くて仕事に追われている人がいます。



私も要領が悪いタイプ。どうやったら効率良く仕事ができるのか?
20年以上悪戦苦闘しながら仕事をしてきましたよ!
仕事量が多いのか、改善できるのかチェック!
上にチェックが入るのなら、明らかに仕事量が多い。まさにブラック園です。
下にチェックが入るのなら効率仕事をこなしていこう!
2 時間外で仕事をしているのに残業代がつかない



みなし残業代がついているから、
残業代はしっかりもらっているんだよね・・・?
みなし残業代がついているとは言え、実際に残業をしている時間で計算をしてみましょう。時間給いくらですか?
このような保育園では、ありえない数字が出てくることでしょう。
残業代があるとは言え、あまりに安ければ残業代とは言えません。
ましてや、みなし残業代すらつかず、時間外労働をしているのに残業台がつかないなんてもってのほか!
「申請すれば残業代つきますよ」、なんて優しく言ってくれるが、もっと要領良く仕事をこなすように言って、申請却下する園もブラックです!
3 給料が安い
保育士は、子どもの命を守る仕事。
保育士は、子どもの最善の利益を考え勤めるのが仕事。
こんなに責任があるのに、給料が安いなんておかしい!
保育士は、誰でもできる仕事なんて言われたことがあります。
でも、こんなに専門性が必要で、命を守り、将来の日本を背負う子どもたちの基盤を作る大切な時に関わる仕事に、給料が安いだなんてありえません!!
社会からもっと評価されるべき仕事であるし、できたらもっと質が高い保育になるよう配置基準も考えてほしいと思っています。
給料が安いだなんて、ブラックです!
4有給休暇が取得しにくい、休みづらい



有給休暇の申請がしにくい環境、断られることありますか?
有給休暇が取得しにくいということは、人手不足。休まれると困るから休めさせられない。
明らかにブラック!
今、有給休暇は年間5日は最低取得するよう国で決められており(年間有給休暇取得10日以上の労働者)、取得をしないと企業が罰せられてしまいます。
有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時期に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時期にこれを与えることができる。(労働基準法 第39条一部抜粋)
有給休暇は、労働者のワークライフバランスを保つため、労働者の希望をする日を運営の妨げにならなければ受け入れなけばならない。それが、いつも人がいないから無理と言われるのであれば、人手不足であるということ。明らかなブラック園です。
感染症(インフルエンザやコロナウイルスなど)などが流行っており、職員が何人も休んでいるため人手不足なら仕方がないが、常時人手不足というのは問題です。
5 休日出勤や振替休日が適正でない
休日出勤をしたが振替休日が適正に反映されてなくうやむやにされているのは問題。仕事はボランティアではありません。
休日は最低でも「1週に1日」もしくは「4週に4日」です。そのため、休日出勤をしたのに代休を取得していない場合、この条件を満たさなくなる可能性があります。たとえば、1週間に1日の休日を設けている場合、その法定休日に出勤させると、1週間に1度も休日を取得しないことになり、事業者が罰せられる可能性があります。
6 労働時間、待遇などが求人票と大きく異なる
定時で帰れる予定が、定時って何時ですか?というぐらい毎日の帰宅時間が遅い。
早番をやるのに、早く帰ることができない。遅番なのに早くから出勤をせざるえない。それが常になってしまっているのは問題。
さらには、時間外で働いているにも関わらず残業代が出ないなんてブラックです!
7 保育園ないの人間関係で派閥やいじめなどがある
園長、副園長、主任など上司や先輩が派閥を作ってしまうことはよくあります。一般の会社でも派閥はありがちですが、保育の中での派閥は好き嫌いであったり、保育感の違いであったりで起こります。好き嫌いでできた派閥はいじめにもつながります。
園長や副園長など上司でできた派閥は、とてもやりにくいです。やはり上司がどの職員とも平等に付き合ってくれるような園が雰囲気が良いです。



保育の考え方による派閥で苦しんだ経験あります。それは、地獄の日々でした。今思えば、あの頃完全鬱状態でした。夜は眠れない、朝は眩暈がする、ご飯が食べられない時と過食を繰り返し、1年で8キロも体重が増えました。
人間関係が苦しくて体調を崩すのは、働く意味がありませんよ!
派閥やいじめなどある園は避けるべきです。
8 園長や副園長など、管理者が独裁、高圧的


園長や副園長が独裁や高圧的な保育園も避けるべきです。
園長や副園長それが正しくない保育の場合、誰も意見が言えません。
保育園とは、園長の考える保育を職員が同じ方向を向いて行います。それは、職員が園長の考え方に賛同し、学ぶからこそできることです。
間違った保育、息苦しい職場環境になるので、このような保育園は避けるべきです。
9 新人教育やフォロー体制がない 欠如している
新人教育がされていないということは、新人に丸投げをしているということ。
右も左も分からない新人に丸投げをして、何かあった時には痛烈な批判をすることは目に見える。
子どもや保護者への関わり方、保育の考え方など適切な指導をすることは大切です。それを知らずに誤って過ぎてしまい何か起きた時は保育園の責任です。
また、変わりゆく保育の考え方。保育園全体で常に前向きに考えていこうと学ぶことは大切です。
10 職員の入れ替えが激しい 退職率が高い
職員の入れ替えが激しいというのは、その保育園が
働きにくいという証拠。
待遇の問題、人間関係、仕事量が多い、さまざま原因はありますが、敬遠をして正解です。
11 職員が疲弊し、保育の質が低下している


不適切保育が問題になっていた時がありました。子どもが好きで保育士になったはずなのに、なぜ不適切保育が起きているのか。
それは保育士のストレスがあるから。
思うように子どもを保育ができないのは当たり前。若くてもベテランでもそれはみんな感じています。でも、思うようにいかないから不適切保育が起きるのか。
いえ、違います。背景は保育園の環境によるストレスがあるから。
長時間労働、給料が安い、独裁的な上司、劣悪な人間関係。このような環境で優しく子どもに接することができますか?
親身になって相談に乗ってくれる上司や先輩がいる、保育の質を考えられる研修があり学ぶことができる、有給休暇が取りやすくワークライフバランスが保てる環境。
そのような環境の保育園では不適切保育は起きにくくなります。
職員が疲弊し、不適切保育であったり、子どもに対して威圧的な言葉がけをしている保育をしている園は、背景にはストレスを抱え込んでいる職員の保育園です。
12 見栄えを気にして保育の本質を見失う
運動会や発表会などの行事では、必要以上に子どもを着飾ったり、派手にする保育園があります。
このような園は、保護者のウケが高いです。我が子が可愛らしく着飾っていると、手をかけてもらえているように感じるから。
もちろん、そのようにすることで子どもが楽しくなる、意欲が高まるような保育ができており、保育士も準備に追われずゆとりが持てているのなら問題はありません。
しかし、行事では子どもを必要以上に着飾らせたり派手にしていることは、保育士が重労働をしていたり、その準備をするために子どもたちがないがしろになっていては意味がありません。
子どもにとって、職員にとって、何が一番大切なのか。
そこにたどり着くと、見栄えだけを気にしているということは保育の本質を見失い、職員の労働環境も過酷になっていることに気づくでしょう。
13 書類業務、準備が多い
保育園の行事に見栄えを気にしているということと一緒。
たくさんの書類があることで、きちんと保育運営を行なっていると思いがちです。
しかし、その書類は本当に必要なものですか?
監査を毎年おこなっている保育園は多いことでしょう。監査で必要な書類というのは、保育の内容や安全面、防災などいろいろな角度で必要な書類になります。なので、監査で必要な書類はやらなければならないのですが、必要のない書類に時間をかけていたのならもったいない。
また、行事や日常の保育での準備が必要以上に多いのも、無駄になります。
いかに効率よく仕事ができるのか。
それを保育園全体で取り組んでいるのかは重要です。
14 保育士の人数、配置基準を満たしているのか
保育園での受け入れている子どもの人数に対し、保育士の人数が足りない。
国からの配置基準を満たしているのか。
手伝いの保育士はいるのか。
手伝いの保育士がいないということは、職員が休めないことの象徴。
保育士の人数がギリギリなのは、日常の保育の大変なところのカバーをしてもらえません。
このような状況は、保育への余裕がなくなり保育質の低下にもつながります。そして、安全面への対応にも欠けます。
保育士資格のない職員が手伝いに入ることもありますが、その場合は保育の補助。
保育士資格のない職員はクラスの代わりには入ってはいけないので、保育士資格所有しているかがポイントです。
面接をする時にブラック園か見極めるチェックポイント
面接時に質問したいことは、事前に整理をしておく



面接を受ける時に、ブラックかどうかを見極めることは最重要!
どの質問をするとブラックかどうか分かるのか。
整理してみましょう!
質問ポイント
- 労働時間、働き方、有給休暇の取得はどうなっているのか
- 保育園内の子どもの人数と、職員構成の内訳がどうなっているのか(クラス数とクラスの子どもの人数、職員の配置を知ることで人手不足かどうかがわかる)
- 書類はどのようなものがあるのか。そして、書類はいつやっているのか。
- ローテーションはどのように組まれているのか。時間、頻度、きちんと定時で出退勤をしているのか。
面接を受ける時、周りの様子をよくみておく
面接をする時、室内は園長と1対1なのか 他に誰かいる?
園長1人で対応をしている場合、ブラックな可能性あり。
なぜなら、事実と違うことを言う可能性があるから。
同室に他の職員はいるのか。面接をしながら、その職員の表情も見ておくのも必須です。
そして、その職員と園長との関係性も見えてきます。



職員採用面接は、必ず私も同室にいます!
園長が面接の対応してますが、私も話を聞きながら、
資料をすぐに用意をしたり、話が違うところは会話にはいることもあります。
私が面接時に同室にいるのは、採用面接で言った言わないの揉め事をなくすため。
もちろん採用する側として、どのような人かを見るためでもありますが。
なので、副園長として、必ず面接時には同室にいるようにしています。
園内の見学をする
保育士が楽しそうに保育をしているのかを見よう!
保育士が楽しく保育をしているということは、職場の環境が良い証拠。
そして、職員が挨拶をしたり笑顔なのか。職員の姿で保育園の雰囲気がわかります。
子どもたちがのびのびと遊んでいるのか
子どもたちの遊んでいる姿で、日頃の保育がわかります。遊んでいる時に、保育士や職員が口うるさく言っていないか?
どの保育士も口うるさく言っているような保育をしているのなら、ストレスを抱えていたり、保育園の中が息苦しいのかもしれません。
園内がバタバタしていないか
保育園の現場にいれば、バタバタすることはよくあります。
けれど、事前に約束をして面接をしているのにバタバタしているようならば、人手不足が伺えます。
園内見学で案内をしてくれる職員と保育士との関係性を見る
園内見学をしてくれる職員は、だいたい園長が信用をしている人。なぜなら、信用できる人に園見学をさせた方が全てお任せができるから。
もしかしたら、園長がそのまま園内を案内をしてくれることもあるかもしれません。
その園内見学をしてくれる職員と、保育や他の職員との人間関係を見ておくのもポイントです。
園長が信頼をしている人(または園長)と、周りの職員との関係性。
人間関係の良い園なら、園内見学をしながら雰囲気の良さが伝わってきます。
ブラック園か?チェックリスト
- 残業時間について具体的な説明がない
- 園内の見学を快く行なってくれない
- 有給休暇の取得率や職員がどれだけ取得をしているのか具体的に教えてくれない
- 職員が若い人ばかりで、入れ替えが多い
- 人員配置がギリギリである
- 園長や副園長がギスギスしている
- 職員に笑顔がない。挨拶がなく、子どもへの言葉がけが横柄である。
- 求人票と説明の内容にズレがある
個人で運営をしている私立の保育園は、これらのポイントが大きい。
公立の保育園では、給料形態は変わらないし、経験年数が増えると必ず給料は増えていきます。
また、同じ園である程度年数を経験すると異動もあります。
公立の園では、その市町村の中でのやり方もあるので、園長によって大きな違いはないでしょう。そして、その園の人間関係が辛くなっても異動があるのは大きなメリットです。(逆に言えば、毎年異動があるので、人間関係も毎年変わります)
保育士の仕事は激務、で人間関係が難しい仕事です。
辞めたいと感じた時は、どうして辞めたいのかを分析し、次の仕事をどうするかをしっかり考えてからすすめていくのが後悔をしない秘訣です。
年明けからは、一気に園への応募が高まります。この年末年始で、給与などの条件が良い人気の園に応募をしておくことで、一足先に活動が進められます。
まずは、自分の保育園はブラックなのか?次の希望をする保育園はブラックなのか?
調べておきましょう。
ではでは!!









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